JISPAに加盟すれば、以下のサービスが受けられます。 JISPA会員向け各種サービス、活動内容のご案内。



JISPAのテクニカル・アドバイザー体制

JISPAは国産車を整備する地域密着の「街の整備工場」が、輸入車の整備を行えるよう推進することを目指しています。しかし、国産車中心の工場が輸入車整備を手掛けるには、それなりのハードルがあります。

国産車では日整連のFAINESを通じて整備マニュアル、点数表等が簡単に入手できますが、輸入車の場合は整備マニュアル、配線図などの基本情報の入手に制限があります。

さらに整備マニュアルが手に入っても、それで修理が可能ではありません。輸入車メーカー毎に設計思想が異なっていますので、メーカー別にそれぞれノウハウの把握が必要です。

また、修理・整備作業にスキャンツールによる分析が前提となっているため「輸入車対応スキャンツールの保有と使用の熟練」が重要となっています。

そこで、JISPAは会員会社が輸入車整備で困ったことがあった場合に電話、FAX、メール等で相談できるテクニカル・アドバイザー制度を導入しています。

このテクニカル・アドバイザー制度はJISPAの主旨に賛同戴ける輸入車整備に実績のある会員工場の工場長、先輩メカニックの好意により実現したものです。基本的には「同じメカニック仲間として情報を共有し、相互に教え合って、レベルの向上を図りましょう」という仕組みです。

テクニカル・アドバイザーの提供するアドバイスや各種資料を有効に活用し、会員会社が積極的に輸入車整備に取り組み、整備技術の向上→上達→熟練に繋げていくことで、JISPA会員企業の輸入車整備技術の向上を図り、合わせて全国100工場のネットワーク(仲間づくり)の早期達成に繋げることを目的としています。




JISPA技術研修「輸入車整備の実務」

JISPAの技術研修は、会員工場の工場長やメカニックが、会員工場のメカニックを教えるスタイルで実践的な教育を行います。

研修を契機にテクニカル・アドバイザーと会員工場のメカニックの関係が強化され整備情報の共有化を図ることができます。

2016年より、実車を使った本格的な輸入車整備セミナーを開始しました。三井住友海上千葉研修センターで毎年、初級編&中級編のセミナーを実施しています。

 

 

セミナーメニュー

初級編:初めて輸入車整備に取組むメカニックを対象に、輸入車整備のイロハ(情報入手方法、部品注文、特殊工具、車種別・メーカー別の注意すべき事項)を教える。実務面ではスキャンツールの使用法(データモニターの見方、オイル交換等のメンテナンスや車検での使用方法、アクティブテストの活用法、作業サポート)

中級編:スキャンツールを駆使したトラブルシュート実習

上級編:開発中

 


JISPA技術研修「工場研修」

輸入車整備のノウハウを現場で実戦的に学ぶため、輸入車入庫の多い工場に、会員工場のメカニックを受入れ研修しています。

外部故障診断装置(スキャンツール)を購入しただけで車両の診断ができるわけではありません。スキャンツールは電子的に車両の状態を把握するための「聴診器」に過ぎないからです。
これを、どのように使用して故障原因、不具合原因を探っていくか?これは長い経験に裏打ちされたノウハウがあってこそ可能になります。

故障原因が分かって、いよいよ整備に取り掛かる時、どのような専用工具が必要なのか。どこで入手できるのか?整備要領書、配線図等の入手方法から部品調達の方法まで・・。
JISPAの工場研修はOJT(On the Job Training)で仕事を通じて実戦的に学びます。

輸入車整備の技術継承

「国産車も輸入車も自動車である事には変わりない。だから同じように整備できる」。これは輸入車整備のベテランメカニックが常に語っている事ですが、そんな風に言われても、どこから触って良いのか分かりませんと若手メカニック。

 

「今は、どのクルマでも詳しい整備マニュアルがあるじゃないか。その通りにやれば良い」と社長は言うが、メーカーによってマニュアルの作り方が違うし、同じメーカーでも車種によって異なる。初心者にも分かるように書いてあるマニュアルもあれば、初歩は「知っていて当然」と省いて、ある程度、経験を積んだ人向けに記述してあるマニュアルもあります。

 

そして、どのマニュアルにも初歩の初歩の部分は書いてないのです。それは職場(整備工場内)で先輩(熟練者)のやっている動作を見て覚える世界です。

 

国産車の場合は多くの先輩が居るので良いのですが、輸入車の場合は、輸入車整備に精通した先輩メカニックが少なく、様々なメーカーの車両が入庫する工場でも、それぞれのブランド別に見れば入庫台数は少ないので「先輩の作業を見て覚える」と言っても、そもそもチャンスが少ないのです。

 

輸入車整備の技術継承は極めて難しい課題ですが、直ぐに行動しないとベテランメカニックは次々と引退してしまいます。

  1. 今さら聞けない部分を残して置くと、段階を追って上位レベルに進ことができません。

  2. 初心者であっても全体のイメージが把握できていればスキルアップの効率化が可能になります。それには同じように苦労した「先輩のアドバイス」が有効です。

  3. 独立系整備工場で輸入車を整備するには1個人、1企業では限界があります。同じ目的を持つグループで組織的に取組む必要があります。

 

オンデマンド研修のニーズ

現在、JISPAの会員工場は入庫増(国産車及び輸入車)による多忙とメカニック不足で悩んでおり、集合研修でもWeb研修でもメカニックが「一定の時間、工場を空ける」事に対して負担が大きいのが現状です。それでも「今日は比較的に入庫が少ないので短時間なら視聴できる」という時もあり、オンデマンド(会員の要求があった時に、サービスを提供する)の動画配信ニーズは高いものがあります。

 

また、輸入車に対応できるメカニックを増やすためには「初級」のさらに前のレベル(初歩)のレクチャーが必要であり、オイル交換など基本的な作業も、国産車と輸入車とは異なる部分があり「これを短時間の動画で教えて欲しい」というニーズがあります。 以上の背景の中で「JISPA eラーニング :オンデマンド技術研修・フロント実務研修」を2022年2月からJISPA会員向けにスタートさせます。

 

JISPA 事務局が会員工場内で撮影して編集。動画配信Webシステムを利用して会員工場にお届けします。  研修内容は基礎的な内容とし、随時、追加する予定で、動画の長さは15分~20分程度にします。

 

会員工場の現場から、会員工場の現場にノウハウを伝える。そして様々な意見を頂き、改善につなげる。貴方もJISPAに入会して、仲間に入りませんか?

 

  • 輸入車整備の基礎的な注意点

  • エンジンオイル交換

  • バッテリー交換と管理

  • ブレーキフルード交換

  • コーデイングの実務

  • エーミング作業

  • 輸入車整備データ(フロントでの活用)

  • 輸入車整備データ(メカニックの活用)

※必要に応じて随時追加する



輸入車整備

 



JISPA工場運営アドバイザー制度

JISPAは会員工場の事業支援とネットワークの拡充を目的に「工場運営アドバイザー制度」があります。毎年、会員の全工場を回り輸入車整備ビジネスに関するアドバイスを行います。合わせて本部施策の活用強化を進め、協会全体の意思疎通を強めて行きます。

この制度の目標は以下の3 点です。

(1)会員工場の輸入車整備技術の向上及び顧客ニーズ対応力の強化

a) テクニカル・アドバイザー制度の利用推進(互いに顔の見えるような信頼関係の強化)
b) JISPA技術セミナーの利用促進
c) 輸入車整備担当メカニックのネットワークの形成と情報の共有化
d) オート・データ等の輸入車整備情報の利用促進
e) 輸入車ユーザーへの顧客ニーズ対応力の強化(メカニック&フロント)
h) 輸入車専用スキャンツールの利用の高度化促進



(2)会員工場の輸入車入庫促進

輸入車ユーザーは信頼できる工場を探しており、ユーザーに探して頂けるような告知活動が重要。その方法について情報を提供する。



(3)全国100 工場ネットワークの早期実現

JISPAへの入会を検討するため資料請求や問い合わせのあった工場を訪問して事業内容を説明する。

JISPAの輸入車部品供給体制

①純正部品、OE部品メーカーの市販部品等、信頼できる高品質部品を供給するJISPA輸入車部品・サプライ・システム(センター在庫点数10万アイテム:全国直送)

②リサイクル部品(中古部品・リビルト部品)のダイレクト・オーダーシステム

③JISPA推奨「partslink24 」の利用促進(部品イラストの入手及び品番検索)

 

 

JISPA経営者向け各種セミナー

輸入車入庫促進策、OBD車検対応、EDR(Event Data Recorder イベントデータレコーダ)等、時期に合わせたセミナーを開催しています。

 

〇GMO クラウド㈱のLINKDrive PRO の活用に向け説明会 2019年2月20日

JISPAはGMOクラウド㈱の開発したLINKDrive を、顧客の輸入車オーナー向けに装着し、クラウドを経由して顧客の車両データをJISPA整備工場と共有化することで、安心・安全・快適なカーライフの実現に取り組んでいく。

「輸入車は常に警告灯の点灯等でユーザーとのコミュニケーションが密接であり、カーオーナーの方も愛車の状態(コンディション)に敏感ですので、車両のOBDデータをクラウド経由で整備工場がチェックできれば、ユーザーに適切なアドバイスをすることが可能です。当社でも、既に30車両程度に装着済ですが、大いにお客様に喜ばれています」(JISPA平林会長)。